日常生活の"お約束"を考える
"お約束"、テンプレートとも言える物語のあるあるです。
これを入れるべきかどうか、についての記事になります。
僕の意見としてはお約束は入れるべきです。
これは物語を作るうえでもですが、日常生活の場面でも"お約束"があったほうが良いと考えています。
日常生活での"お約束"って何?
小さい頃、「約束は守りましょう」と教えられた経験があると思います。
その時の教えとは少し意図が異なるかもしれませんが、本質は同じと考えることもできます。
「イジメはダメ」「寝坊しない」「順番を守る」といった教えのような約束がいわゆる『約束は守りましょう』に含まれる意図です。
一方、日常生活の"お約束"は「夏といえば海」「学校祭での出し物」「デートで映画」みたいな『〇〇といえばxx』といったものを指すとします。
多くの人の意見が合致する一般的な価値観や経験を"お約束"とする場合、「約束は守りましょう」の教えは日常生活でも役立つはずです。
なぜなら、多くの人が共通して持つ意識=期待値になりえるからで、相手との合意を得られやすく、また共通の話題として共感しやすいです。
例えば「初デートをする」として相手の好みがわからないのに、急に工場見学のツアーに連れて行かれたら人によっては「え?」って思いますよね。
それが映画だったらまあ無難なところで期待値に沿うことができます。
「デートしよう」なんて恥ずかしくていえない人でも「映画にいこう」なら誘いやすいし、"お約束"があるからこそ、【二人で映画=デート】と思わせることもできます。
"お約束"と"おかず"の方程式
ただし"お約束"だけで構成されたものは飽きてしまいます。
「この人じゃなくてよくない?」「この作品じゃなくてよくない?」と"つまらない"印象を与えてしまいます。
そうならないために"お約束"にプラスアルファを加えます。僕はこれを"おかず"と呼んでいます。
おかずの要素には、その人のユーモアやセンス、経験や調査で構成されていると考えています。
なので、"お約束"と"おかず"を点数で表すと、"お約束"は最大50点、"おかず"は極論無限に加点できるため最低50点の上限なしと言えます。
先ほどのデートの話で例えると...
お約束+おかず=100点:及第点。それなりのデート。
100点未満:満足していない:次に繋がらない。
100点を超える:満足。次に繋がる、良い関係に発展できる。
勘違いしている人が多いのは、"お約束"は完璧、でも会話が弾んでない、または一方的な会話で構成されている。スケジュールを遂行することに夢中で細かい配慮がない等で、
"お約束"の50点しか取れていないのに、「完璧なプランのはずなのになぜ?」と"おかず"の重要性に気づけていないケースです。
逆に"おかず"に溢れていてそれだけで100点を超えているケースでは極論、その人の魅力(ユーモア/センス/経験など)で期待値を満たすため何をしても満足度の高いデートになり得ます。
とはいえ、そんな人は稀なので"お約束"+"おかず"で100点を目指すのが無難です。
その中で性格や趣味がマッチして100点のところが120点になれば良い出会いと言えるでしょう。
相手が期待していることを予想する
"おかず"の重要性がわかったところで、自分はユーモアもセンスもないから無理!!って感じるかもしれません。
でも大丈夫です、"おかず"の要素はそれだけではありません。
経験や調査で"おかず"の加点を狙っていけます。
例えば、
自分が過去楽しいと感じた経験、逆につまらないと感じた経験
相手が自分に期待しているだろうと思われるポイント
相手の好み(ニーズ)
を考えてみると何を"おかず"にすべきか、がみえてきます。
わかりやすいのは相手の好みです。
共通の知り合いに聞く、SNSから見つける、直接本人に聞く、なんでも良いので相手のニーズを把握しておくことです。
「先週友達とディズニーランドに行った」程度でも十分に役立つ情報で、この情報だけでも今週はディズニーランドに行くのはやめておこうってなりますよね。
「仕事で忙しい」とか「疲れている」という情報があれば、レジャー系はやめてゆったりできるプランにするとか、マッサージを予約しておくとか計画を立てられます。
また、逆に自分は"おかず"の部分は最高だからと、自惚れてもいけません。
いかに"おかず"に優れていて、最初はその"おかず"の魅力で100点を超えていたとしても徐々に胃もたれしたり、鮮度が落ちてしまいます。
"おかず"だけで戦ってきた人もたまには"お約束"を取り入れましょう、魅力が倍増するはずです。
せっかく互いの時間を割くなら"お約束"と"おかず"の組み合わせでハイスコアを狙っていきましょう。
まとめ
・"お約束"は、多くの人の意見が合致する一般的な価値観や経験 = 期待値であること
・"おかず"は、ユーモアやセンス、経験や調査によって加点されるもの
・お約束+おかずを提供することで満足度が高くなること
・"おかず"には相手のニーズを考えると効果的
この4つの内容、今回はデートを例にしていましたがそれ以外にもめっちゃ重要です。
ビジネスでもお約束+おかずが顧客のニーズであることが度々あります。よく「他社との違いはなんですか?」と聞かれるところ、違い=おかず として考えるとサービスの説明をしやすいかと思います。
"お約束"だけのデートをするなら じゃらん や ぐるなび で充分です。そんな相手とデートしたいでしょうか?ぐるなびくん、とか リアル王様のブランチ なんて言われたらカッコ悪いです。
「他者との違いはなんですか?」に対して自分の"おかず"を提供することを目指しましょう。
考え方を少し変えてみると"お約束"を友達とやると楽しいと感じるのは友達が友達たる理由で、友達="おかず"になっているからでしょう。
0コメント